梅雨時の痛み対策
梅雨時は痛み(骨節疼痛)に要注意
梅雨時には痛みが増しやすい理由
人間が行う生命活動には、常に熱の発生が伴っています。
余分な熱は体外に捨てて常に体温を36度くらいの一定温度に保っています。
この熱を逃がすため、人体でのラジエーターの役目をしているのは皮膚・大小便・呼吸器の三つで、その中でも熱の放出のために一番重要なのが皮膚です。
梅雨時に限らず、節々の痛み(骨節疼痛)は、熱の滞りが体表より深い筋骨の部分にまで及ぶことによって起ってきます。
熱が滞る原因の根本には、体表からの熱の発散が悪くなっていること、体表への血液循環が悪くなっていること(血液不足、血流不足)が基本にあり、そのため体表からの熱の放出がスムースに行えなくなっている状態があります。
それに津液不足、血熱、お血(古血)などの要因がからんでいるケースも多くあります。
体表の熱は皮膚表面の水の蒸発による気化熱によって逃がされることでコントロールされています。
梅雨時は湿気が特に多いので、当然体表からの水分の発散は悪くなり、そのため体表からの熱の放出はされにくくなります。
放出されなかった熱は、体表ではなくそれより下の部分に停滞してきます。
この熱が深い部分の筋骨の辺りで多く停滞するために痛みが強くなると言うことになります。
これが湿度の高い梅雨時に痛みが増す理屈です。
梅雨時に注意すること
*水分のとり過ぎに注意をし、控えめに。
*冷たい飲み物、生野菜、果物を控え、水分補給は温かいもので。
*食事の時には血行を良くし体を温める香辛料を欠かさない。
*適度な運動をして体を動かす。できれば雨でも室内で体操を。
*筋肉を動かすことは血行を良くし、水分代謝も促進します。
*布団をできるだけ乾燥させる。
痛みを治すためのポイント
*身体の歪を直す適切な漢方処方の服用。(その人の歪にあわせて使い分けるので、使う漢方薬は人によって違ってきます)
*筋肉での疲労物質の代謝を促す成分の補給。(ビタミンB1、ニンニク)
*痛む個所の血行を改善し疲労物質の除去と栄養分の補給。(ビタミンE、朝鮮ニンジンなど)
*関節部分の傷んだ軟骨を補う成分の補給。(コンドロイチン、コラーゲン、グルコサミンなど)
お困りの方、今年は実行してみてください。
ずいぶん変わってきますよ。
風邪とインフルエンザ
インフルエンザや普通感冒、気管支炎など、上気道(鼻やノドなど)の急性の炎症によって起こる病気をまとめて「かぜ症候群」と呼ばれています。
インフルエンザ(流行性感冒)の病原体はインフルエンザウィルスで、A,B,Cの3タイプに大別され、その内最も攻撃力の強いのがA型で、構造上から理論的には135のタイプが考えられるとされています。
一方、ふつうのかぜ(普通感冒)は特定のウィルスによるものではなく、約10種ほどのウィルス(型によって細分化すると200~300種類)によってひきおこされます。
インフルエンザと普通感冒は起こる時期や症状なども異なります。
インフルエンザにかかるのは冬場だけで、急激に流行しますが、かぜの場合、ウイルスの種類によっては、夏に発症するものもあります。
風邪が治るのは免疫力のおかげ
人体は、感染すると対応する「抗体」を作ってウイルスをやっつける防衛力(免疫力)を実行して撃退し、かぜを治します。
免疫がウイルスと戦う時に発熱・発汗・関節痛などの症状がでてきます。「抗体」は力を持続するのでその間は対応するウイルスの侵入を防ぎます。
インフルエンザの予防注射はこの原理を応用して、予め流行しそうなウイルスに対する「抗体」を作っておこうというものです。
然しタイプの違うウイルスに対してはこの「抗体」は無力です。
予防注射と同じウイルスが侵入してきた時だけしか効果を発揮しません。
この為、予防注射の効果を疑問視する意見のドクターもいます(大阪日赤・山本医師 慶応大講師・近藤医師)。
現実に、去年予防注射をしたのに、ひどい風邪をひいて困ったという方が今年になって何人か相談に来られています。
また、予防注射の副作用が問題視された時期がありました。
義務接種時代だけで、確認できている死亡・重度障害者数は188名(厚労省認定数)に上がっています。
その為、以前は強制的に実施されていた学童のインフルエンザの集団義務接種は、現在では廃止され任意接種になっています。
インフルエンザ用抗ウイルス剤
近年数種類のインフルエンザ用抗ウィルス剤が認可されています。
体内でインフルエンザウィルスの増殖を抑える薬で、病気の期間と症状を軽減する効果があります。
ただし、症状が出てからなるべく早く(48時間以内)服用しないと効果が少ないようです。
インフルエンザウィルスは体内で急速に増殖する特徴があり、遅れると体内のウィルスの量が多くなり、撃退し難くなるからです。
しかし、この薬は副作用に要注意です。
厚労省は因果関係を明確には認めてはいませんが、十代の服用患者に異常行動を起こす事例が頻発し、2007年3月に十代の未成年患者のタミフル使用制限を緊急発表しています。
この一連の動きについて浜六郎医師は警鐘を鳴らしています。
http://www.npojip.org/sokuho/071226.html
かぜ対策は自己の免疫力を高める事を心がけるのが一番
予防注射も抗ウイルス剤もそれなりの効果がありますが、副作用も考慮すると過剰に依存すべきでありません。最も大切ななことは、日頃かぜに対する抵抗力を強くする養生を心がけて風邪をひかないことですが、ひいてしまっても、自分の免疫力をあげて治せればそれが一番です。ポイントは迅速に適切な対応をすることです。症状にあった漢方処方で免疫を活発にし、免疫増強作用のある補助薬を活用することです。漢方の有用説を紹介しているサイトが参考になります。
http://miko.iza.ne.jp/blog/entry/142586/
昔から伝えられている「風邪の民間療法」も自分でできる養生として理に適っており馬鹿にできません。
風邪の民間療法
ネギ(からだを温める)
スープ
ネギの白い部分は、漢方では葱白といい、体を温め、汗を出して熱を下げます。ただし熱があって、すでに汗をかいている場合には使えない。
ネギの白いところをみじん切りにして、味噌をまぜて熱湯を注いだスープや、ショウガのしぼり汁を加えたスープを飲む。
長ネギの湿布(のどにくる風邪に)
ネギの白い部分をながさ10㎝くらい3本切る。
縦に裂いて広げ外側をしんなりするまで火であぶり、ネギの油分が出てきたら、タオルかガーゼで包み、裂いたネギの内側の面がノドにあたるようにしてして巻く。
20~30分ほど巻いたら新しいネギと交換し、1日に3~5回湿布を繰り返す。
ダイコン(ノドの痛みや咳に)
コップ約四分の一の大根おろしに、おろしショウガを少し加え、熱湯を注いで温かいうちに飲む。ハチミツやレモン汁を加えるとい。
ショウガ(咳とたんに)
風邪の頭痛、咳、鼻づまり、冷え、などに効果がある。咳やタンには、ショウガ汁にハチミツを入れて温めたショウガ湯にする。
ウメ(解熱効果がある)
梅干の黒焼きは、せき止めや解熱に効果がある。
梅干を焼き、網かフライパンで真っ黒になるまで加熱して黒焼きにする。黒焼きの梅干2個を器に入れて蜂蜜か黒砂糖5gを加え、カップ半分くらいの熱湯を注ぎ、上澄みを温かいうちに飲む。
たまご酒(ゾクゾク寒気の風邪に)
寒気がするときは体を温めるのがいちばん。
高たんぱく、高エネルギーで消化もよいタマゴは、風邪に最適。
日本酒1カップ程度にたまご1個を入れ、火にかける。
半熟になった時に、おろしショウガを加え熱い内に飲む。ハチミツ
や黒砂糖を加えても良い。
くず湯(体を温める)
有名な葛根湯の主成分葛根はくずの根のこと。
クズ粉小さじ1杯をカップ1杯の熱湯にとかし、ショウガを加え透
明になるまでよくかき混ぜて飲む。
夏ばて対策
高温多湿の日本の夏は、誰もが食欲不振、腹痛、下痢、つかれ、だるさなどの夏ばてのトラブルに悩まされます。どうしてなのでしょうか。
夏ばてのメカニズム
人体は体温調節のため体表から汗を出し、その気化熱で体表を冷やし暑さを防いでいます。夏に沢山の汗をかくという生理現象は、心臓がオーバーに活動し(同時に神経も張りつめる)皮膚や頭部に血液が集中する状態になっています。一方、胃腸や下半身には血が少ない状態つまり貧血しているので、暑さが続くとそれに耐えられなくなって疲労や食欲不振、腹痛、下痢が起こるのです。夏は水分代謝が激しいので、それだけ水分の補給や冷たいものが欲しくなりますが、水分を摂りすぎたり、塩分の補給が少ない時は、尿や汗で水分を排泄しきれなくて、胃腸に水分た停滞して胃腸を冷やし、機能を低下させ、腹痛や下痢が起こってきます。
夏ばて対策の基本 弱った胃腸のたてなおし
1.消化吸収のよいアミノ酸(タンパク質)と植物脂肪を選び、必ず適切な香辛料を添えること。アミノ酸はエネルギー源としてではなく、体を作る材料として重要で必須のもの。→「レバコール」がおすすめ。香辛料は健胃整腸作用と胃腸を温める効用がある辛温の性質のものが必要。→栄養スパイス「蘭香」を。植物脂肪としては「ゴマ」のほか「椿油」「えごま」がおすすめです。
2.水分代謝が旺盛な時期に水分を補給しすぎると夏ばての原因になることを銘記して、必ず天然の塩「海の精」を添え、余分な水を最も合理的・省力的に排泄し、かつ発汗を促進すること。
利尿作用のある「発芽ハトムギ茶」の飲用を。
3.肝機能を助ける作用のある、酸味の補給。玄米黒酢を使った酢のもの料理の他、有機酸やビタミンCを含む酸味のリンゴ、トマト、ウメなどを料理に添えて、口渇を止め、過剰な水分を摂取しないようにして肝機能を助けること。
→「ハチミツくろず」が最適
小児体質改善のポイント
諺に「児を惜しまば食を惜しむべし」、「子供は腹の割れるのを知らぬ」などの言葉があります。
植物を育てるには、水・光・肥料の管理が最も大切なように、子供を育てるにも水と運動と食事のバランスをとることが大切です。
親心とは、とかくやり過ぎになるものです。
子供も腹の大きさを忘れて自分の欲するままに詰めこむものです。食事の内容と量とに心を配るのが本当の親の愛情というものです。
体質的な歪みは、かたよった習慣から生まれたものですから、根気よくなおしてゆくことが必要です。心構えを変え、習慣を変えて正しい生活をしましょう。
(1)腎、膀胱の大きさに合わせた水分量
飲物は少ない方が丈夫です
(2)歯の数に合わせた食べ物の組合せ
肉のための犬歯は乳歯で1/5 永久歯で1/8
(3)体温より20度以上冷たいものは全身に有害
体温を奪い、体力を弱くする
(4)夜8時以後の飲食は有害無益
胃が肺や心臓を圧迫し、水は肥満、夜尿、寝汗等の原因に
(5)食事時の冷たい水は子供をダメにする
胃を冷やし、胃液をうすめ、胃腸を弱くする
アトピ-、喘息、鼻炎、夜尿
子供たちの代表的な慢性病で、体力・気力・知力を低下させると共に、通院などのために学力もつきません。病気だけを追いかけても、これらの体質病はよくなりません。
上気道や頚部リンパ節の肥厚・肥大を解消し overhydration(水分過剰症)を解決する漢方薬と、病気を繰り返さない体質作りが決め手です。
(1)「小児体質改善のポイント」を忠実に実行し、選びぬいた漢方処方をしっか
りと服用して行けば必ず確実な効果があります。
(2)症状の改善のためには漢方相談の際に、今までの経過・季節的な症状の変化・
食事傾向・大小便等についても正しくお知らせ下さい。
(3)体質改善は生活改善から始まります。主役は本人、親はアシスタントです。
叱るのではなく、教えて教えて、徹底的に正しい生活を教えこむことが、早く
効果をもたらします。
(4)慢性の病気の場合は、内臓諸器官も疲労しています。五味が調和した食事と
健康食三種の神器(ゴマ、ハチミツ、ハトムギ)で五臓の回復をはかり、神
経質な子供にはカルシウム剤やクマザサ、クロレラ等で神経安定と体質強化
を併せて行います。
(5)体質改善には3ヵ月間努力する決心が必要です。1~2週間のお試しで効果
があれば、まよわずお続けになることです。一日も早くこれらの病気を退治
して、明るい生活をとりもどしてあげましょう。
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